白なすの「とろ〜り旨なす」を、種から育てて収穫まで記録しました。基本のやり方はふつうのなすと大きく変わりませんが、私は化成肥料を使わず、自家製の有機肥料で育てています。ここでは種まきから収穫までを、順番にたどれるようにまとめました。品種そのものの話や食べ方は、別の記事で紹介します。

栽培カレンダー
私の畑での、一年のおおまかな流れです。
| 時期 | 作業 |
|---|---|
| 二〜三月 | 種まき・育苗 |
| 五月(GW過ぎ) | 畑へ定植 |
| 夏 | 収穫(採れ始めると次々に採れます) |
なすの種まきは、一般的に二〜三月ごろです。私は畑にビニールハウス(温室)があるので、その中で三月にまいています。設備や地域によって時期は前後します。

育て方の手順
Step 1|種をまく(二〜三月)
- 私は小さめの育苗ポットに種をまき、ハウスの中で育てます。
- 種まきは二〜三月が目安です。私はハウスがあるので三月にまいています。
- なす類は発芽に高めの温度が必要です。温室がなくても、玄関など室内の暖かい場所に置いて管理すれば育てられます。
Step 2|苗を育てる(育苗)
- 発芽までは毎日、朝と夕方に土の乾きを確認して水やりします。夕方は水をやったあと、濡れた新聞紙をかけて保温し、日中は太陽に当てます。これを繰り返して芽を出しました。
- 三月はまだ寒い日があるので、温度が下がりすぎないように気をつけます。
- 本葉が育ってきたら、定植までに苗を大きくするため、一回り大きなポットに移し替え、少し肥料をやって育てます。
Step 3|畑に植える(定植・五月)
- 水はけと日当たりのよい場所に、元肥を入れてよく耕しておきます。
- 元肥は自家製の堆肥です。秋に集めた落ち葉に、牛ふん・米ぬか・有機物(卵の殻や生ごみなど)を挟んで層にし、水をかけながら積みます。ひと月おきに切り返す作業を二〜三回繰り返すと堆肥になります(詳しい作り方は別記事にまとめます)。
- 私は化成肥料(化学肥料)を一切使いません。元肥の堆肥のほか、追肥にも自家製の有機肥料を使います。
- 株間はおよそ45〜65cm、幅120cm前後の畝に一条植え。支柱は一株に二〜三本立てます。
- 私は五月のゴールデンウィークを過ぎてから、露地に定植します。
- 定植のときに、マリーゴールドやハーブ類を一緒に植えます(コンパニオンプランツ)。害虫よけを期待しての混植です。


Step 4|枝を整える(三本仕立て・摘心)
- 三本仕立てにします。中心の主枝と、勢いのよい側枝を二本(第1側枝・第2側枝)伸ばして、三本の枝で育てます。側枝は、一番花の近くから出る元気なわき芽を選びます(一番花が咲く頃、株はおよそ30cmです)。
- 第2側枝より下にある脇芽や葉は、摘み取ります。
- 最初に咲く一番花は摘み取り、株を先に育てます。
- 摘心。主枝が伸びて、私の目線くらいの高さ(およそ120〜130cm)になったら、先を止めます。

Step 5|追肥と水やり
追肥(自家製の有機肥料)
- 収穫が始まるとどんどん採れるので、私は二週間に一回を目安に追肥します。
- ふだんの追肥は、ボカシ肥料や、発酵鶏ふんと油かすを混ぜた肥料を使います。
- 即効性がほしいときは、自家製の液肥を使います。発酵鶏ふんと油かすを水に溶かして置いておくと、さらに発酵が進んだ液肥ができます。
- 肥料が切れると実が固くなってきます。とろ〜り旨なすはもともと柔らかいなすなので、肥料切れはもったいないです。
水やり
- 露地なので基本は自然任せ。晴天が続くときだけ足します。
- 日中は避ける。昼は暑すぎて水がお湯になり、根を傷めることがあります。朝の陽が強くない時間帯か、夕方に。
- 夕方にあげると夜のうちにしっかり水を吸って、翌朝ピンとしているのでおすすめです。
Step 6|虫を防ぐ
- 害虫よけを期待して、マリーゴールドやハーブ類と混植しています(Step 3)。
- それでも虫がついたときは、酢や木酢液を水で薄めて散布します。
- 私は化学農薬に頼らず、この方法で対処しています。
Step 7|収穫する(開花後およそ二十日)
白なすは色で熟れ具合を判断しにくいので、私は大きさで見ています。
- 十五〜二十センチになったら収穫します。開花からおよそ二十日前後ですが、日数より実際の大きさで見るほうが間違いありません。
- 皮につやと張りが出て、触ると程よい弾力を感じる頃が食べ頃です。
- 大きくしすぎない。育つのが早く、大きくなりすぎると中に種ができ始めて、食べるときに種が気になります。少し早めの収穫のほうがおいしくいただけます。
- 取り遅れると株が疲れて、その後の実つきが落ちます。採り残しのないように。


Step 8|夏の手入れ(無理のない範囲で)
- 収穫が続くあいだ、不要なわき芽は摘み取り、混み合った葉を落として、花に光が当たるようにします。実つきが安定します。
- 本来のていねいなやり方は、もう一歩あります。実を収穫したら、その枝のすぐ下の脇芽を新しく伸ばすために切り戻す。これを繰り返すと枝が更新され、秋まで長く収穫できます。
- ただ、私はそこまで徹底していません。できる時にはやりますが、完璧にはできていません。私が続けているのは「頑張らない農業」です。無理のない範囲で手をかけて、採れるぶんをありがたくいただく。長く完璧に管理することよりも、続けられることを大事にしています。
おわりに
白なすは珍しく見えますが、育て方は日本の品種のなすと大きく変わりません。最初の花を摘んで株を育てること、肥料を切らさないこと、大きくしすぎずに収穫すること。このあたりを押さえると、皮まで柔らかいおいしいなすが採れます。私は畑(露地)で育てていますが、白なすはプランターでも育てられます。畑がなくても始められるので、ベランダなどで試したい方は、下の参考リンクものぞいてみてください。
参考:プランター栽培の詳しい手順は、タキイ種苗「プロが教える“プランター菜園のトリセツ”〜ナス編〜」が参考になります。

